my lips are sealed

tamavskyのB面

一長一短

久しぶりの更新。

ここ最近は仕事がだいぶ忙しい。こうして仕事が忙しくなると気になるのがADHD治療の進捗だが、実は最近なかなか上手くいっているように思う!

 

やらなければいけないことがあるのに頭が別のことでいっぱいになる、ということがかなり減った。これまでのわたしなら窓を眺めれば外には大きな猫、大きな芋虫が道を闊歩し、大きな蜻蛉が飛びかっていた(空想上で)。しかし最近の私はそもそも窓の外をぼんやり見つめてしまうことが減った。

 

ADHDの投薬治療中の人の言葉で、集中レベルが120%のときと30%のときがある状態から、常時80%くらいになった、というのをどこかで見た。これはちょっとわかる気がする。

仕事にとても集中できるようになった、というわけでは決してない。ただ、「集中できなくて困る」というシーンがあまりないな、とふと気づかされる。そういう時間があっても、これは寝不足のせいだ、これは空腹のせいだと原因をしっかりと自覚できる。

 

生活が一変するようなことはなかったが、じわじわと生きやすくなってきている気がする。

 

ちなみに副作用は今もあり、口の渇きにはお水をたくさん飲むこと、吐き気にはドンペリドンで対処している。動悸も苦しいほどのものは最近はあまり感じない。これは薬を飲む限り仕方ないことなので、うまく付き合っていきたい。

 

ただ、治療の順調さに反比例するように新たな壁が。最近同じ部署の先輩社員が退職する運びとなり、その人が担当していた案件がほぼ私に流れてきている。

そもそも人手不足であるのに情報系スキルの高い社員がいなくなった上引き継いだ先がぺーぺーの私(2年目)、ということになり正直かなりきつい。

他の先輩は別の案件がヘビーなので私に構っている暇はないしそもそも外出か出張でだいたい社内にいない。

…………本当に薬の効果が出てきてからでよかったと思う。

 

8月前半は風邪→咳喘息を発症して土日がほとんど通院と休養でつぶれてしまうような日々だったのでそろそろ自然の中でのんびり過ごす休日を作りたい。

今月は営業日が18日しかないのに3日分のお休みをとらなければならない(夏季休暇が残っている)。

仕事が落ち着く気配がないが、意地でも月末に2日間、平日を休みにして、静岡県松崎町へ行ってこようと思う。

 

松崎は3年前に免許合宿で訪れたことがある。

寮から歩いて行ける距離に海があり、空いた時間や帰り道によく散歩をしていた。

港町なのでねこもよく見かけた。

当然食事は海のものが美味しく、気候もよい(静岡の好きなところ)。修善寺からバスで1時間ほどかかるので観光客も少ない。程良く静かで、古いお屋敷や蔵が残っていて街並みは美しい。何かありそうな気がして歩いてみたくなる。

 

そこで歩いていて目に付いた立派な旅館があった。調べてみると、つげ義春の漫画にも出てくる旅館らしい。

 

私は近代の文人たちが旅館で交流するあの雰囲気を愛して止まないので、観光よりも滞在を目的にする旅行が好きだし、出かけるよりも宿そのものを楽しみたい。誰も自分を知らない場所に一人で行って、自然の中で時間を気にせずよく歩き、よく食べ、よく眠る生活をすることが、自分にとっては最高のリフレッシュになる。

ということで今回はそちらの宿を予約してみた。朝夕の食事はもちろん部屋に出してもらう。書き物や勉強に利用する方も多いです、とのこと。なにもかも理想の宿で、今から泊まるのが楽しみだ。

 

なんとなく、今の状況を乗り越えれば自分は一皮むけるような気がしている。できなかったことができるようになる、だけでなく、どうしてもできないことをどう解決するかが試されているように感じる。出口が見えないのは辛いが、まずは旅行を楽しみに、毎日をやり過ごしていく。