my lips are sealed

tamavskyのB面

メイクマニー交響曲

なんだか一瞬で平穏な生活を手に入れてしまった。拍子抜けしている。この十数年間はなんだったのという感じ。
精神の健康な人間ってこんなに気持ち良いのかと驚く。首吊りのことを全く考えなくなった。普通の人はそんなこと考えないというのは本当だったんだ。

薬を飲み始めてから音楽を聴くのが楽しい。正直ここ数ヶ月、あまり音楽を楽しんで聴けていなかった。聴き慣れたものをなぞるように再生していたし、それも今ぜひ聴きたいというよりはなんとなく外の音を聞きたくないがためにイヤホンをしてなんとなく流していた。今は歌詞やメロディをもっと味わえている気がするし、感動する気持ちも戻ってきたような感覚がある。

 

7/8〜9

Aちゃん誕生日。寝過ぎたせいか眠気がこじれているし、気圧のせいかめまいもひどく全く動けない。ライブには行きたかったし、友達に会いたい一心で体にムチ打ってライブハウス行く。行ったけど、体調が悪すぎた。淡々と時間が過ぎていく。思い描いていたのと違う光景に耐えきれず早めに帰る。薬を飲まず寝落ちしてしまった。

お金が本当になく、誕生日プレゼントを買えなかった。悲しい。

翌日、着の身着のまま仕事へ。午後だけにしておいて本当によかった。最悪なことばかり考えて悲しい気持ちで帰ってきた。早く薬を飲みたい。リセットしたい。金がない。

 

お金が本当にない。ので、また軽作業のバイトを入れることにした。前と同じ倉庫がよかったがピッキングの募集がなく、重たいものを運ぶ作業ばかりなので諦めた。シール貼りやタグ付けの派遣業者に申し込みをする。

そういえば今度の4連休はライブが一つあるだけで予定がない。Aちゃんも地元に帰るらしいので死ぬほど働こう。死んでもいいだろう。今はそれしか、かんがえられない。

服用初日日記

6月の最後のほうはもう文章を書く気力もなくなっていた。その日をこなすので精一杯。

7/1、2回目の通院で、この2週間の気分の記録を伝えた。概ね気持ちが沈んだ状態で、食欲がわかない。希死念慮に苛まれることもあった。また、日記を読み返してパニック状態になるのは躁状態の前だったことがわかったのでそれも伝えた。

気分が上がっているときの様子も見たいけれど、今苦しいと思うので双極性障害の薬を試してみましょう、もし躁鬱ならバチっとはまると思いますと先生は言って、ビプレッソという薬を飲むことになった。

 

Aちゃんが夜勤の日だったので、夜はゆっくりしようと映画を観た。スパイク・リー監督『アメリカン・ユートピア』。素晴らしかった……。椅子に座りながらも身体が踊ってしまう。デイヴィッド・バーンは60代後半とは思えない身のこなしと伸びやかな声だった。最初の曲から登場する二人のダンサーが本当に凄いことは素人でもわかる。スーツの下の、しなやかで強靭な筋肉がわかる。どんなポーズでも一瞬もブレない。危うさが少しも感じられない完璧な静止!

演奏の人たちも最高にかっこよかった。やっぱり顔と身体も演奏しなきゃ、全身で演奏しなきゃダメだ。

 

薬の服用、食事から2時間あけなければならないことに家に帰ってから気付いた。かなり遅い時間になってからお腹に入れてしまったので、迷ったがとりあえず1時間後に飲み就寝。

 

翌朝起きると途轍もなく眠い。何もかも押し潰す強い眠気。ギリギリで家を出て電車でも眠る。駅のホームで缶コーヒーを買ってそれだけなんとか飲むと、会社に着いた頃には目が覚めてきた。

そこで気持ちがとても楽になっているのに気づく。常に胸の上に重い石が乗っているような感じがない。朝の異常な眠気の中でも身体に鞭打って動けるのは気持ちが前を向いているからだった。集中力も上がり作業の効率がよく、一日が一瞬で過ぎて行った。昨日の夜思い悩んでいたことも、きちんと解決していこうと前向きに捉えられるようになった。そしてとにかくお腹が減って仕方ない。これは太る薬に違いない。暴食しないように頑張りたい。友人が揃いも揃ってやっているあすけん、使ってみようか迷う。すぐ飽きそうな気もするが、薬を飲み続けるなら血糖値には気をつけなければならない。

帰ってからも、いつもすぐに家事に着手できなかったのが今日はてきぱきと進められる。

半夏生なので少し高かったけれどタコを買ってきて、ブロッコリーと一緒にバターで煮て食べた。タコ、久しぶりに食べた。

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洗い物もすぐに済ませたし、コンロの掃除もした。風呂にも入れた。

これが先生のいう「バチっとはまった」状態なのかもしれない。病院を変えて本当に良かった。

今日はしっかりと食事から2時間以上あけて服用。ここまで書いていたらだんだん眠くなってきた気がする。まず眠くなって、あとは元気が出てくるなんて一錠でお得な薬だ。

ストラテラを飲んでいたときを思い出した。あの時はもっと強烈に頭が静まった気がする。吐き気や口渇もひどかった。ビプレッソはそこまでバキバキにキマった感じではないからちょうどいいかもしれない。

生活が楽しいと久しぶりに思えた。自分はまだ頑張れると思えて、嬉しかった。

物心着いた頃から常にうっすらと死にたい気持ちがあった。それが、何か楽しいことをしている時でなくても和らいでいる。いまは死ななくてもいいかな別に、という感じで気持ちが凪いでいる。

 

おやすみなさい。

今週の記録

6/22 火

仕事中にも悲しくなるがなんとか薬を飲まず帰路。舞台の予約をキャンセルしたため、仕事を早く切り上げただけのぽっかり空いた穴。夕焼けがとてもきれいだった。そういえば夏至を過ぎたからあとはもう日が短くなるだけだというがにわかに信じがたい。ひとまず食材を軽く買う。なんとなく鯛茶漬けをやろうとしたけれど刺身用の鯛が思ったより高かった。かわりに3割引になっていた刺身用の鰤を買った。明日はぶり茶漬けをやろう。今日は小松菜とツナで簡単にパスタにした。

せめてテキストを読むくらいはやろうと通信講座に手をつける。なんだかんだ集中でき第一章まで読み終わり学習問題も1問だけ解く。初めて学ぶ分野のことだから知らない言葉がたくさんあり、結構時間がかかる。今後の学習計画も軽く立てるまでで2時間半ほど。平日の夜にしてはよくやったと思う。

 

6/23 水

朝、本当に6時間寝たのかというくらいだるい。

なんとか仕事には行く。新しく配属された中途採用の方が来た。私がGASで作った業務報告プログラム(ログインしているGoogleアカウントのカレンダーを取得して、何時から何時まで何の作業をしたのかテキスト化する)を使ってくれて嬉しい。個人的に毎日使うためざっくりと作ったのだがチームの何人かが必要なときに使ってくれている。自分の作ったものが役に立って、ありがたく思ってもらえるのは幸せだ。

行き帰りの電車で今村夏子『こちらあみ子』読了。映画化どうするんだろう? あみ子、前歯ないけど。

帰って鰤だし茶漬けと、小松菜のおひたし、オクラの湯がいたのを作る。つけだれのレシピはみりんと酒を同量煮切りして、さらに同量の醤油と、たっぷりのすりごまを混ぜるだけ。簡単だったからまた作ろう。久しぶりの生魚、美味しかった。

 

6/24 木

仕事行けず。寝る前に薬を飲むと朝、意識が保てないらしい。これだけはやはり気をつけなければ。とはいえ夜にしんどい気持ちになってしまったら(ままあること)、どうすればいいのか……。

夕方、たまたまめくっていたタウン誌で24時間2000円からのレンタカー店が近所にあることを知り、そのまま電話して、向かって、借りてしまった。もちろん運転はAちゃん。西へ西へ車を走らせて、福生のほたる公園でホタルを見た。何匹も飛び交うような感じではなかったが歩いていればちらほら見つけられるくらいには飛んでいてきれいだ。

そのあとは檜原村までドライブした。村に入ってからは完全に山の中で、空気もとても綺麗だった。福生でも既に森の匂いがしていたが山の中はもっとそれが濃くて、呼吸するだけで箱根や軽井沢なんかに旅行したときの気分。しかしなんらかの花粉もしっかり吸い込んでしまったらしく帰りの車内で命の危険を感じる。鼻炎、口腔内の痒み、喉が腫れて呼吸がしづらい、目も痒い! 帰宅即アレルビ服用。

でもやっぱり定期的に山の空気に触れるのは健康によさそうだ。1時間程度いただけなのに、森のにおいと霧の湿度をたっぷりと含んだ空気を吸っているだけで驚くほど肩の力が抜けて気持ちが落ち着いた。

Aちゃんがグランピング施設の明かりの美しさに感動しており、グランピング行ってみたいとのことなのでしめしめ。今は花粉がつらいことがわかったので秋ごろ行きたい。

 

6/26 土  27 日

この土日は珍しくスタジオなし。

歯医者での虫歯治療が完了した。半年後にまた検診を受けることになり、親知らずの虫歯が進行した場合抜くことになるらしい(現在なりかけ)。図書館へ行ったのだがなぜかカード類をごっそり通勤鞄の中に落としてきたらしく借りることができなかった。

土曜日に進められなかった分の勉強を日曜でなんとか終わらせる。本をつくる工程の勉強の段階だが初めて知ることもたくさんあり面白い。

お昼を食べなかったので早めの夕ご飯に坦々麺をつくる。坦々麺を1回しか食べたことがなく、味見のたびに本当にこれでいいのかと思いながらも完成。美味しい。豆板醤を使わなかったのと、ラー油をひかえめにしたのでそれほど辛くなくスープまで飲み干せる。

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このあと帰ってくるAちゃんに判定してもらおう。それまで勉強を進める。

虫食べたい

6/20 日

何もできない。悲しい。お昼頃には起きて、髪をとかして着る服も決めて、ご飯も食べて、でも外に出るのが怖くてスタジオも休んでしまった。迷惑かけてばかりだ。申し訳ない。

捨てられてたラックは踏んで折れてしまったから処分しただけらしい。もう消してしまったけどLINEで、ひとにものを捨てられることにトラウマがあり動揺してしまったこと、今後同じことがあれば事前に教えてほしいことは伝えられた。悪意があってのことだったり、勝手に不要と判断したわけではないことに安心した。

通院を再開したことやカウンセリングを受けようと思っていることについてはまだ話せていない。

一日中何もする気がせず眠ってばかりいた。起きたら通信講座の勉強に手をつけようかと思ったが結局できなかった。夜になってから少し気持ちに余裕ができ、簡単なご飯を作った。ピーマンとツナの炊き込みご飯と、30分チキン。包丁を使わないでできる。らっきょう酢で漬けた白菜と胡瓜がかなりいい感じ。

遅くに帰ってきたAちゃんが「ごめんね」と言って私が好きそうなプリンやお菓子やアイスを買ってきてくれた。「捨てられること」に恐怖を感じる事情はLINEで説明したし、わかってくれたのだと思う。

 

6/21 月

仕事。眠ったのは早かったはずだがなかなか起きられず、起床10分で家を出る。どうもぼんやりしてしまう。ぼんやりしすぎて財布を家に忘れたらしい。

昼ごろに心がざわざわしてきたのでロラゼパム1錠投下。やはり食欲がなく、カフェラテとパンだけ食べた。

あしたは高校の同級生が出ている舞台を観に行く予定だったが、体力気力に不安しかないのでキャンセルすることにした。残念だ。

今日は仕事があっという間に終わった気がした。身体がフワフワしているが落ち着いている。薬の副作用だろうか。手足の動きは軽く、それを動かしているエンジンのようなものを私は握っていない。

帰りの電車で今村夏子『こちらあみ子』を読むも文章をつるつると噛まずに飲んだようで頭に入ってこず。また今度しっかり読む。既にストーリーを忘れている。

そう、最近なんでもよく忘れる。昨日と一昨日の順番がわからない。記憶の断片だけが散らばっていてつながらない。

Aちゃんから夕飯は食べてくると連絡があったので残っていた炊き込みご飯と、Aちゃんが買ってくれたお菓子やプリンで腹を満たす。食べながら悲しくなり涙が止まらなくなる。多分今日もお風呂に入れない。家にひとりだとおんおん泣いてしまう。なにもかも限界だ。

家にひとりだし帰ったら勉強しようと思っていたがそれも難しそうだ。来週末は珍しく予定がほとんどないから、そこでできたらいい。

 

どうやって全てを終わらせるか、もしくはどのようにこのどうしようもない私を再建するかということを考えている。

 

終わりはもうそこに

6/14 月

仕事が終わってスマホを見たらたくさんLINEが来ていた。日曜日に数時間同じ部屋にいた人が新型コロナに感染したらしい。色々と連絡待ち。

 

6/15 火

念のため在宅勤務にさせてもらう。体調は問題なし。午前のうちに、私は濃厚接触者にはあたらないと判断されたとの連絡。

Aちゃんは仕事が介護と飲食店なので、今日は仕事を休んでPCR検査を受けに行った。陰性とのこと。それなら私も多分大丈夫だったのだろう。検査のお金がかかった上に一日分の給料が飛んだので怒っているかもしれない。申し訳ない。

通信講座の教材の発送連絡があった。嬉しい。

kindleふみふみこ『愛と呪い』一気読みしてしまった。辛かったことや嫌だったことは謝られても許せてももうどうでもいいと思っても消えない。私は自ら死を選ぶ勇気がないから、生きていかなければならないこと、有無を言わさず人生が続いていくことが幼い頃から漠然と怖く、その恐怖が呼び覚まされる。「世界が終わらないこと」が一番怖い、90年代の感覚にとても共感する。90年代6年しか生きてないけど。

 

6/17 木

午前中は歯医者。虫歯全部やってくれるのかと思ったら1本だけ。麻酔は一瞬チクっとしただけで全く痛くなかった。

午後、移動してF駅へ。駅前の本屋で植本一子『フェルメール』、イアン・リード『もう終わりにしよう。』購入。ノートとペンも買っておく。近くの喫茶店に入ると、タバコも吸えるしBBCのラジオが流れていてタイムスリップしたようだった。ノートに心療内科で伝えたいことをまとめ、スパゲティとコーヒーでお腹を満たす。

診察。若い男の先生。30〜40分くらい話を聞いてくれたと思う。部屋を出てから時計を見てびっくりした。ほぼ、双極性障害ではないかという目星をつけるまでに至った。ほぼ、というのは私の話た内容ではその病気と診断する基準に少し達していないという。医師の見立てではほぼその病気と判断してよいとは考えているが、私の話した気分の上下する期間があいまいなところがあるから、次の診察までの気持ちの変化を観察・記録しておいてほしいとのことだった。外出先でパニックになったときのために抗不安薬だけ、頓服として出しておいてくれた。

息苦しさや動悸はパニック障害かと思っていたが、あの前後不覚になる感じは、躁と鬱の間に起きることがあるらしい。

 

ここで帰ればよかったのに、欲張って映画をみてしまい散々な目に遭った。観たのは『明日の食卓』。他にも観たい映画は山ほどあったけれど時間の合うのかこれしかなかった。ストーリーは、10歳の息子がいる母親3人が、仕事や子育てや家族との関係に悩みながら過ごすというもの。正直オチは読めてしまったし、飛行機雲を探して走るシーン(しかもスローモーションになっちゃう)など寒気がする激臭ドラマ演出に都度、映画の外へ引き戻されてしまう。主演の女優さんたちはよかったと思う。とくに菅野美穂さん。

観ている間、自分の感情にちょっと驚いたことがあった。高畑充希が明るく働き者のおかーちゃんをやっていて、自然と「人って自分の子供のためならこんなに頑張れるんだな」「子供はいらないと思っていたけど、それは負の面を見過ぎているからなのかな」とさえ思えたのだった。こう思ったのさえ初めてだった。ただしその「負の面」こそが一番厄介なのだと、終盤のシーンで引き戻される。怒鳴る母親、あまりにも仕事が忙しく余裕のない母親に対して息子が放つ「生まれてこなければよかった」「お母さん、僕なんか生まなければよかったと思ってるでしょ」という言葉から、壊れたように涙が止まらなくなってしまった。あまりにも辛くて混乱してしまい、途中で席を立つか迷った。

とにかく重く辛いテーマだったことと演出が苦手だったことが重なって嫌な気持ちで帰ってきた。それでも目が腫れるくらい泣いてしまったので、疲れてご飯を作れずに寝てしまった。

 

6/18 金

ライブ。急遽、2人編成でやった。

ライブハウスでしか会うことのない友達に3人くらい会えて、嬉しかった。みんな私を忘れていなかった。共演のバンドもとてもかっこよくて、バンド編成の100%の演奏ができなかったのが悔しい。

 

6/19 土

昨日帰宅して、ご飯を食べる気にならずゴロゴロしていたらそのまま寝てしまったらしい。10時ごろに目が覚めた。Aちゃんは和室で寝たらしい。散らかり放題だった和室がほとんど完璧に掃除されており驚く。

バンドのスタジオ練習だがあまり気分がよくない。テンション低いと言われたが疲れていることにした。本当は悲しくて消えてしまいたいような気持ち。

ヘトヘトで帰宅する。とりあえず横になって本を読むが、あまり頭に入ってこない。そのうち寝たらしくインターホンのチャイムで目が覚めた。

友人の働く花屋のサボテンを購入して送ってもらったのだ。とりあえず和室に置いた。吹雪柱というらしい。ふさふさしていてかわいい。

サボテンの梱包材を捨てようとゴミ箱を開いたら、私が前の家から持ってきた小さな組み立て式小物ラックが捨てられているのに気付いた。和室を片付けた際に捨てたのだろう。ワイヤーが真ん中で折られて捨てやすい形にしてあるから、間違いなく捨てようという意思のもとゴミ箱に突っ込まれている。

たしかに不要だったかもしれないが、これは私のものだ。私が気に入って私がお金を出して買ったものを、無断で壊して捨てていいのだろうか。さすがに悲しくて泣いてしまった。

いつものAちゃんならそんなことはしないかもしれない。遊んで帰ってきたくせに家事もせずベッドを占領して寝ている私に腹を立ててやったのかもしれない。

そもそも別に300円だか500円程度で買ったものだし、特別な思い入れもない。私も、こんなに取り乱すようなことではない。

でも私にとって他人にものを捨てられることがどれだけ嫌かは教えなければならない。また同じことをされたくない。幼い頃、部屋が汚いことに激怒した母親が私の集めていたフィギュアを全部捨てたことがある。そのことを10年以上ひきずっているのも病的かもしれないが、それからずっと母親のことが信じられなくなってしまったし、人間は家族に対してもそんなひどいことができるのかと人間全体に対しても信じられなくなった。

だからこんなことをAちゃんにされたら耐えられない。せめて過失で壊してしまったから捨てた、なんて理由であってほしい。涙が止まらない。

終わりはない

6/10 木

歯医者。先週は主訴?である前歯のクリーニング、虫歯のチェック、親知らずが生えかけているためレントゲン撮影。今回は全体のクリーニング。しばらく歯医者に行っていなかったし歯石がかなりできていたようで歯と歯の間がスカスカになった。血がたくさん出たしまあまあ痛かったがすっきり。来週奥歯の虫歯を治療して終わりらしい。

適当に選んだ駅前の歯科医院だが、患者の歯についての「感想」めいたこと(例えば、うわーこれはひどいですねー、とか、歯並び直さなかったんですね、とか)を言ってこないし、淡々と必用最低限の説明だけしてくれるので、いいところを選んだと思う。親知らずもすぐに抜きましょうという話にはならなかった。

午後はカフェで仕事。2杯目の飲み物をデカフェにしたところ心臓がばくばくすることなく家に帰れた。

 

6/11 金

午前中だけ家で仕事(起きられないので)。Qoo10の荷物が届く。ビタミンC美容液とツヤ感のある下地といいにおいのするトリートメント。

午後からカフェで仕事。いつも2杯ほど何か飲むけれど、仕事がわりと忙しくアイスティー1杯で済む。疲れ果てなにも買わず帰る。

作業をしているカフェはショッピングモールに入っているのですぐ隣が無印良品で、そのBGMが帰ってからも頭の中をぐるぐるしていた。無印良品で働いている人は毎日こんな感じなのだろうか。覚えてしまいそうだ。

月曜日、パニックになりかけたのはやはりカフェインの取りすぎもよくなかったようだ。飲み物に気をつければなんとか仕事ができる。

帰宅後、身体のほてりと頭痛でぐったりしてしまう。土日ともスタジオ練習の予定で、あまり気が休まらないことを思い憂鬱になる。ごはんを作らなければと思いながら音楽をききつつゴロゴロ。Aちゃんからこれから帰る、帰ったら電話する予定があると連絡。ごはん作らなくてよかった。存分にゴロゴロして、昨日作っておいたポテトサラダとお漬物だけ食べる。らっきょう酢で漬けたきゅうりがとても美味しい。あと2本残っているきゅうりは全部これにしようと心に決める。らっきょう酢、よくわからないまま買ったが、お酢と砂糖を入れる料理がこれ一本で済むので地味に重宝しそうだ。

久しぶりにお湯を張って温まる。KUNDALのトリートメントを使ってみた。香りはなんとなくアンバーバニラにしてみたのだけれど、少しココナッツのような感じもする甘い香りで大満足。乾かしても香りが残っている。ビタミンC美容液も早速使う。使い方や効果を調べるまでビタミンCが吸収されるときに温かくなったり、ピリピリしたりするのを知らなかった。本当に美容については知らないことばかりだ。2時ごろになっても部屋に篭って電話しているので、ついでに脱毛器も使ってみた。眩しい!手足とうなじをやるだけで900回近く使った。手足が太めの人、長い人はもっと大変だ。自分は足なんかは太めだがとりあえず短くて、得した。

今週はあまり読書が進まなかった。短いのを2冊。文フリで買った橋本亮二『うもれる日々』は知っている名前がちらほら出てきた。本のタイトルだけでも頭に残していて時折思い出すの、わかるなあ。私は『そこにすわろうとおもう』というタイトルがすごいと思う。写真集だけど。

日曜には図書館に返しにいかなければならない岡崎京子『ぼくたちは何だか全て忘れてしまうね』はあと少しで読み終わる。短編集の形だけれど、詩集のようにも読めるし、とりとめのない思考や記憶やお伽話のような一冊。退廃的でやさぐれた、生き急いでいるような女の子たちがたくさん出てきて、漫画と地続きの雰囲気。アンナ・カヴァンアサイラム・ピース』は手付かず。延長させてもらうか、明日明後日のうちに読めたら読む。‪

電話のたびに嫌な気持ちになるの、辞めたい。自分の中の境界性人格障害の芽みたいなものを必死で抑え込み摘み取らされているような気分。勝手に見捨てられたような気分になり、そんな気分にさせてきた相手のことは地獄の果てまで追い詰めてやりたくなる。馬鹿馬鹿しい。普段はもっと冷静で論理的でいられるのに、こういう状況におかれると突然、思考の箍が外れて0か100でしか捉えられなくなる。

 

6/13 日

なんとか岡崎京子の本は読み終わり返却。アサイラム・ピースは延長。スタジオへ行く電車の中で読み始めるが、理不尽な迫害(の妄想、とも捉えられる)の描写が延々と続きかなり厳しい気持ちに。著者アンナ・カヴァンも長年精神的に不安定な状態であったらしい。短編集なのでどんどん読めてしまうが、不安と緊張でひたすらに苦しい。映画『もう終わりにしよう。』を観ていたときのよう。そういえばあの映画、小説が原作らしいのでそれも読んでみたい。後半のバレエのシーンはどんな文章から着想を得たのだろうか?

感情が周りの人や映画や本に引っ張られやすい。子供の頃から、晩ご飯のときに流れているテレビの、NHKのニュース特集(とくに社会的弱者の厳しい現状など)をいつも涙をこらえながら見ていた。こんなふうに気持ちが引っ張られてしまうので悲しい作品を見ないようにしているという友人がいるが、私はむしろ進んで他人の心の闇に浸ろうとしてしまう。どう考え方が違ってそうなってしまうのだろう。暗い気持ち、嫌な気持ちになることはもちろんストレスなのだが、昔から気分が沈むことが多いので底抜けに明るい作品やハッピーエンドよりもそちらのほうがリアリティをもって受け入れられるというのはある。私のような人間にとっては孤独、不安、苦しみこそが現実なのだから、その苦しみを丁寧に描くことに対して強い敬意を持って作品を味わうことができる。現実が苦しみに満ち溢れているのだからフィクションくらいはハッピーであってほしい(故に暗い作品が苦手)という意見もSNSで見かけたことがあるが、それはフィクションを軽視しすぎていると思うので気に入らない。フィクションくらいは、の意味がわからない。もちろん明るくハッピーなだけの作品もクオリティの高い、感動させられるものがたくさんあるけれど、それだけを消費する人生の何が楽しいのだろうか。何十年も生きるならできるだけ多くの作品に触れて色々な気持ちを知りたい。

ということで私はこの本をどんなに辛くとも読み続ける。読み終わったら長編『氷』も読んでみたい。

 

今日はスタジオ練習の前に原宿はデザインフェスタギャラリーへ。友人の展示を見てきた。油彩画と陶芸の二人展だ。絵の上に和紙を被せ、上から塗ったメディウムごと剥がしたような作品がありそれがよかった。剥がすだけでなく焼いたものもあり、そちらもエネルギーが強い。ここ1、2年ほど自分の中で「火」というものに惹かれる気持ちがあるのだが、その痕跡を強く残した絵画はショッキングで美しかった。陶芸のほうは、磁器の壺を覗いてみると中まで絵付けがしてあって驚き。偶然焼く前のものを人が落としてしまい、斜めにひしゃげた形のものを面白がってそのまま焼き上げていた。作者とはもう5年の付き合いになるが実は陶芸作品の展示を見たのは初めてで、自分の知っている彼と陶芸がようやく結びついたような気がした。一見奇妙でも、もしくは小綺麗でも、よくよく観察すれば間違いなくこの人のものだとわかる。やっぱり、作ったものにはその人が宿っている。

 

いつもそうだが今日は特に、人の話が聞けない。何を言っているかわからなくなって途中から他のことを考えてしまう。このまま仕事に行くのが心配だ。

オルフェーヴルが好きです

なぜか一昨日は50くらいアクセスがあって驚いた。この人数がライブに来てくれれば超黒字なのですが!? ということで来る6/18(金)、新宿NINE SPICESにてetymonというバンドライブがあるのでよかったら予約をください。

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チケットは2000円で別途1ドリンクオーダー必要です。名前と枚数を書いて私のTwitterにDMか、メール(tamavsky12以下Gmailドメイン)いただければ予約完了です。17:30から会場は出入り自由で、自分のバンドの演奏は18:35からの予定。うーん早い。ライブハウスも20時には閉店しなければならないので仕方がない。奇跡的に仕事が早く終わるので行けるけどお金がないよという人は、こっそりディスカウントしますのでご相談ください。もちろん、健康第一で。かなりキャパを削っているので、混み合うことはなさそうです。

 

はい宣伝おわり。頼むわ。日記。

土曜日

スタジオ練習とボーカルレコーディングで一日中外にいて、人と話して、街を歩いたので疲れてしまった。帰り道の電車でウェスタンな装いのマダム2人組に遭遇して、あまりにも異彩を放っていて咄嗟に友達に連絡してしまった。あんなにガチのテンガロンハットをかぶっている人、初めて見たかもしれない。マダムのテンガロンハットがぶつかり合う京王線。片方がアメリカ国旗がプリントされたTシャツを着ていて筋金入りだった。

 

日曜日

とにかく眠気がひどく起きては眠りを繰り返していたら、安田記念の馬券を買いそびれた。ケイデンスコールが気になっていたけれど、結果的に馬券に絡むことはなかったので眠気に感謝。思えば、しばらく毎週のようにG1レースがあったので予想に忙しかった。

最近ウマ娘から競馬にハマりはじめた人が周りにもたくさんいて、自然に競馬の話ができるのがありがたい。(ただ"美少女"コンテンツやソシャゲというものの悪趣味さというか、低俗さに耐えられないのでウマ娘はプレイしません。なので勧めないでほしい。残念ながら。宗教の違いだと思って。)

父が競馬好きで、未就学児のころに中山競馬場へ連れて行ってもらったことがある。レースが始まり、ゴールが近づくにつれどんどんと大きくなる観客の声と会場の熱気を今でも思い出すことができる。あの体験があるから、幼い頃から競馬は単なるギャンブルではなく熱いスポーツなのだという意識がある。

 

ここ数日軽い出血が続いている、おそらく排卵期なのだと思う。眠気がひどいのも体が熱っぽいのもそのせいらしい。先月の排卵〜生理までの間に微熱が2週間続いたのが本当に辛かったので、またそれかと思うと憂鬱だ。

 

植本一子『個人的な三ヶ月 にぎやかな季節』読了。3月から植本さんの著書を読み始めてようやく最新作に追いついた。だから、文章の中でものすごい速度でお子さんが成長している。とても優しい子。お姉ちゃんは絵が好きでイラストレーター志望らしく、いつか作品を見る日が楽しみ。

そういえばミツの受かった専門学校って、桑沢だろうなあ。やっぱり自分の夢を叶えている人は羨ましい。私より一つ歳下なのもあり意味もなく比べてしまう。

上間陽子『海をあげる』も読了。こちらも娘さんが優しいいい子で心が洗われるような気持ち。読み終えて、沖縄についてもっと知らなければ、知ろうとしなければと強く思う。穂村弘『あの人と短歌』の知花くららさんとの対談で、知花さんが「沖縄の戦争はまだ続いている」というようなことを言っていたのを思い出した。歴史はもちろんのこと、基地問題、軍人による犯罪、貧困、オーバーツーリズム。たくさんの問題を抱えている、暖かくて美しい島。彼女のエッセイ以外の著書も読んでいこうと思う。

そういえば、ひめゆり平和祈念資料館がコロナ禍で経営難に陥っているらしい。高校の修学旅行で行ったきりだが必ずまた訪れたいと思っているので、少ないが寄付をすることにした。

 

月曜日

今月からLINEMOにしたのでこれまでの1/3以下の通信量にしなければならない。12日まで自宅のWiFiが開通しないので今週の在宅勤務はカフェのフリーWiFiでやり過ごそうと思っており、午後だけ近所のカフェで仕事をしてみた。速度などは申し分ないのだが、知らない人ばかり出入りする場所に長時間いるのがかなり苦痛で、退勤間際には呼吸が浅く手足が冷たくなり、パニックを起こす手前の状態。コーヒーを2杯飲んだのでカフェインで気持ちが昂ったのもあるかもしれないが、それよりも話のできる人が周りにいない状況、体調が悪くなっても誰も助けてくれない状況が厳しかった。帰宅しても体調がよくならず、カレーを煮込みながら何度もベッドに横になった。もうポーチを探しても余りの抗不安薬は出てこない。抗鬱剤は二度と飲みたくないが、頓服の抗不安薬だけはお守り代わりに持っていたほうがよさそうだ。早く病院に行かなくてはならない。それにしても明日から1週間どこで仕事をしようか。出社するとなると2時間も睡眠時間が削れてしまい、それはそれで体が辛い。もう仕方ないので、通信制限を久しぶりに味わうのもいいかもしれない。

ということで心療内科の予約。最速で予約がとれるのが来週の木曜日だった。先は長い。

 

火曜日

今日は午後から隣駅のタリーズへ行こうと思っていたのだが、昼休みのタイミングでちょうど電車が止まってしまって、結局一日中家で仕事をした。やはり体も気持ちも家が一番楽。しかし気温が30℃くらいありエアコンをつけていないと健康を損ないそう。明日も暑さが続くらしい。

きょうは本当にいろいろな荷物が届いた。佐川、ヤマト、Amazon。ほとんどはAちゃんのものだが私がQoo10で購入した脱毛器も届いた。色々なクーポンを駆使し、たった5000円で購入できた。サロンでの全身脱毛に少しだけ通っていたので手足はかなり扱いやすくなったのだが、それでも自己処理をサボるとけっこう目立ってしまうのでもう少しやっつけたい。剛毛が昔からコンプレックスだった。今現在の自分の腕、産毛がフワフワと生えている程度で済んでいる腕が信じられない。子供の頃は嫌なことばかりだったが、それは毎日怒鳴られていたり、学校で友達ができなかったりということだけではなく、外見のコンプレックスの強さもあったのだろうと今では思う。顔立ちも今よりもっと醜かった。今でこそ肉が落ちてパーツの印象が出るようになったし化粧もしているのでなんとか女の形をしているが、眉毛も髪の毛も太くて硬くて、さらになぜか常に母親にショートカットにされていたので男の子のようだった。色々な要因で自信も自己肯定感もなかったから辛かったのだと思う。幼い頃は時間もお金もあるのに醜いままでいられる大人が信じられなかった。でもこの顔と身体で26年生きてきてわかった、自分の醜さには慣れる。自分の許容範囲は広がってくるので、その範囲まで改善できればちょっとくらい醜くても余計なことを考えずに生きていけるのだ。

ところで、自己肯定感を上げよう!という言説がひとしきり流行して、最近は自己肯定感なんかなくたっていいだろという逆張り言説をよく見かけるようになった。自分の機嫌は自分で取ろう言説もしかり。

個人的には今の自分は自己肯定感の乏しい人間だと思っているし、もう少し自信を持てれば考えなくていいこともたくさんあったと思う。けれども自信がないおかげである意味冷静でいられた局面も、同じくらいたくさんあったのではないかとも思える。ダメな自分をダメなままにしておく方が気持ちが楽になる、というのはハ・ワン『あやうく一生懸命生きるところだった』なんかでも書いてあった。例えば私は毎日風呂に入るのが難しいのだが、「風呂に入らなかったくらいで誰に迷惑をかけるの?」と知人に言われてからすごく気持ちが楽になった。夏でも、デオドラントシートで首や脇や足だけ拭いて、ドライシャンプーのスプレーを髪にふりかけて、衣服だけ新しくすればなんの問題もなく出かけられるということがわかって、それがいつまでもわからないでいたら私はアルバイトすらもできなかったかもしれないと思う。

 

それにしてもまだ火曜日かと絶望的な気持ちだ。昨日発作を起こしかけてからずっと休みたい。落ち着いて時間を気にせず本が読みたい。