my lips are sealed

tamavskyのB面

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来週の月曜日、なぜか伊勢に行くことになったので仕事を休みにした。そのタイミングで忙しくなってしまい、でもやっぱり働きます、が伊勢にいてはできないので、今日は終電まで仕事をし夕飯を買う時間がなかったので途中から低血糖で何が何だかわからなくなっていた。雰囲気でSlackを送りまくっていたと思う。

金曜の退勤はどんなに遅くなっても大丈夫な気持ちだ。それは翌日が休日だからというつまらない理由ではなく、OVER THE SUNを聴きながら帰るという贅沢な時間が確定で待っているからだ。それはビールと同じで、そこに至るまでに耐えたストレスがデカければデカいほど美味い。

TBSラジオpresentsのPodcast番組 オーバー・ザ・サン。パーソナリティのジェーン・スーです。」「堀井美香です。」「毎週金曜夕方5時から配信されるこの番組。皆様今週もよくぞ、よくぞ金曜日まで辿り着きました! 毎回おおよそ30分、わたくしジェーン・スー堀井美香さんが語らい、皆様からのメールを読み、太陽の向こう側をオーバー!と目指していく」

そんなトークプログラムとなっております。

前口上(?)を覚えている。というか、リスナーは本当に全員だいたい空で言えるくらいなんじゃないか。物忘霊(ものわすれい=オーバーザサン用語。おばさんの物忘れは物を忘れさせる霊の力であり、加齢による記憶力の低下ではない)に憑かれていなければ。いま実際に聴いて確認したら惜しくて「皆様から届いたメールを」だった。それ以外はミスなし! そんなことは気にならない、だって毎回おおよそ30分といいながら1時間を切っているほうが珍しいくらいにいい加減なPodcastだ。おばさんは会話のボリュームの見通しを倍間違って生きているんだ。2時間で出ようと思ったカフェに4時間いられる。

あるときOVER THE SUNをパートナーに聞かせたら「会話がおばさんすぎる」という理由で爆笑していた。話している二人がおばさんなのだから当たり前だ。おばさん同士の会話は、いつも全体的に妙に実感がこもっているのが特徴だと思う。だからエモい。とはいえ、作家でラジオパーソナリティであるスーさんと、アナウンサーでナレーターの美香さんの組み合わせなので、やっぱり話すのがうまいなあと思う。本当に聴いていて緩急が心地よい。おばさん同士の会話のダイナミズム。

そういえば昨日、おばさんではなく、おばあさん同士の会話を聞く機会があった。昨日は在宅勤務をしたのだが、気分転換に午後から高尾山口のカフェで仕事をしたのだ。仕事を早めに終わらせられたので、駅前の温泉施設に行った。サウナ水風呂外気浴を2周して完全に整いの境地に至り、最後に露天風呂で体を温めていたところ、近くにいた老婆3人組の会話をしばらく聞くことになったのだ。

とはいえ露天風呂なので、風が吹けば声は四方に散ってしまう。彼女たちの声は途切れ途切れにしか聞こえない。北朝鮮のラジオを聴く気持ちで、盗み聞きがバレないかヒヤヒヤしつつ耳をすませる私。耳をすませば、「排除」が聞こえる。

排除?

「排除してるんですってね。」

えっなんだ、すごい、修羅場か? また耳をすませる。急に風向きが変わってハッキリと聞こえた、「自民党は本当にね、自分の私腹を肥やすことしか考えてないの」。どうやら老婆たちは政治を批判する世間話をしているようだった。でも「排除」の意味や文脈は結局わからなかった。セクシャルマイノリティとかの話かな? 自民党が排除しているものがたぶんけっこう多くてわからない。しかし、高尾山の露天風呂で「排除」という言葉を突然聞かされる日が人生にあるとは思わなくて、やたらと耳に焼き付いている。おばあさんの声で「排除」。ちなみにおばあさんの声で「自民党は……」の実感のこもり方にはかなりヤバいものがあった。

 

自分の気分にあった音楽が思い浮かばないときや、音楽だと眠ってしまいそうなときはPodcastを聴いている。Podcastを聴きながら寝てしまうことも実際はかなりあるのだが。

基本的に更新されたらすぐに聴くのが、ゆる言語学ラジオとOVER THE SUN、となりの雑談。

ゆるコンピュータ科学ラジオ、すごい進化ラジオは少し貯めてから聴いている。なんとなく。

気になるテーマからつまみ食いを続けているのコテンラジオ、ノウカノタネ、聴くCINRAあたり。

ゆる学徒ハウス発のはなかなか追えていないけれど、ゆる音楽学ラジオは特に面白くてこないだ最新回まで一気に聴いてしまった。やっぱり自分は音楽の話って好きなんだ、と思った。二人ともお茶目すぎて脱線が生き生きしているのがいい。そのあとにクラシック音楽を聴くのも楽しい。

 

この日記も大幅に脱線したがとにかくOVER THE SUNはおもしろい。かけがえのないおもしろさがある。私も友人たちと無駄に実感のこもった楽しい話をし続けたい。話した内容を忘れて何度でも同じ話をして何度でも笑おう。