my lips are sealed

tamavskyのB面

Everything Means Nothing to Me

1月に今年の抱負を書いて途中で下書き保存して、そのまま、3ヶ月が経っていた。あしたやろうも忘れてしまうほどのばかやろう。信じられない。

 

気候のせいなのか、それとは無関係な何かの周期なのか、恋人が夜勤で家に一人だからなのか(ホルモンバランスではないらしい、そろそろ排卵予定日、ハッピーな気分だと生理日予測アプリが言っている)、身体がだるく頭も重く、不安と焦燥、息苦しさ、動悸。本は読めるし少しなら音楽は聴けるから、鬱の程度としては軽めだと思う。しかしいつになく不安が強い。

帰ってきても、せっかく食材を揃えたのに料理をつくれなくて、恋人が仕事へ行く前に多めに作っていったスープと、ラップで巻いたご飯をチンして食べた。

 

こうなった原因はたくさんあるけどその一つはわかっている。昨日か一昨日から読み始めて今夢中になって読んでいる本だと思う。

 

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うまくいかない子育てに疲弊する様子もつらかったが、それとは別のもっと根深いな原因によって彼女は精神のバランスを崩してゆき、いよいよ引っ張られている。自覚している。引っ張られやすい性格をしている。そういえば数ヶ月前も、恋人が山田花子の漫画をめちゃめちゃ買ってくるのが本当に怖くて、読みさしがテーブルに置いてあっても上に郵便物を置いたりしてできるだけ目に入らないようにしていた。最近は本棚で大人しくしている。彼女から出てきた言葉は年々受け取るのがつらくなる。もうただの代弁者ではなくなって私を責めてくる。被害妄想、思い込みですけど。

 

無音の部屋にいると本当に気が狂いそうになったのでかろうじてElliott Smithをかけた。一番ぴたりと来る。泣きながら一番好きなBled Whiteを音源に合わせて歌う。少し気が紛れる。Everything Means Nothing to Meが流れてまた泣く。この曲のドラムが入るところが好きで、もっといい音で聴きたい、レコードが欲しい。この人は自死ではないんじゃないかと勝手に思っている。

 

Elliott Smithを流したままやっぱりやめられずに本を読み進めて、ふとなんとなく植本さんのツイッターを見てみたら昨日は石田さんのお誕生日だった。

 

一筋の光の話。『かなわない』には何度も柴田聡子さんが出てくる。文章の中でもずっと魅力的でキュート。大好き。こんなに大好きだと思えるミュージシャンが最近あんまりいなかったので、情熱が思っているよりも多く柴田聡子さんに向かっていて、ついに最近は書く曲も柴田聡子みたいと言われるようになってしまった。恥ずかしい。いつか何かの間違いでもいいから差し向かって話してみたいけどそうなったら本当に恋をしてしまうかもしれなくて、それは本意ではないのだ、なぜか。

 

残り100ページもない。なんでこんな気持ちになりながらもずっと読むのがやめられないのか。辛くて読めなくなる人もいると知っていて手を出したが、辛いのに読み続けなければならない本だとは思わなかった。

著者に自分を重ねすぎているのだと思う。私も彼女と同じようにとある存在にわだかまりを抱えたまま、体だけ自由になってしまったから。だからそういう人がどうなるのか、どうやって生きていくのか、気になって仕方ないのだと思う。

 

FRaUで連載しているバービーのエッセイの、出産や妊娠に前向きな気持ちになれた理由が綴られた回を読んで、だから生まれてから一度もそういう気持ちになったことがないのかと納得した。

 

もう精神的なことで自分も周りも煩わせたくないのに、数ヶ月ごとに結局そうなる。この先ずっとそうなってもよいようにしか暮らせないのかという無力感。ここ数ヶ月は特にそれを思う。