my lips are sealed

tamavskyのB面

ドカンとあふれる夢を買いましょ

最近スナックで働き始めた。前々から週末や夜間に稼げないかと思っていて、警備員のバイトに応募して入っていたのだけれど、工事現場がお盆休みに入ってしまいいきなり収入源がなくなった。それに研修の時点で結構キツイかも、と思ってやる気を失くし、いわゆる夜職に応募することにした。

スナックとはいえ基本カウンターごしの接客なのでガールズバー的な感じ。ドリンクバックが高めのお店なので、羽振りのいいお客さんが来れば結構おいしい。家から少し遠いけれどクローズまでいれば無料で送ってくれるし。女の子たちもいい子ばかりで、お互いプライベートの話もするくらいには打ち解けてきた。

基本的に駅前から繁華街へ続く道での客引きからスタートするのだが、街全体が暗くなんだか別の世界に迷い込んでしまったような気分になる。ドンキホーテの前で客引きをしている間はマスクの下でドンキホーテの歌を口ずさんでいる。「思い立ったらいつだって ドンキホーテで待ち合わせ」という歌詞、んなわけないだろと思って聞いていたが実際待ち合わせをしている人がちらほらいた。気分は宝探しだネ……

この仕事の良いところは、カラオケを入れてくれるお客さんが来れば、歌ってお金がもらえること! もちろん好きな曲ばかり入れるわけにはいかないが。運の良いことに、お店にいる女の子の中で一番歌が上手いので、多分優先的にそういうお客さんにつけてもらえている。話術に長けているわけではないので、まさに芸は身を助く。

お店で一番、といえば、私はどうやら女の子たちの中で最年長であるらしい。今年27ですというと皆に驚かれ「学生さんかと思ってた」と言われる。小柄でなんとなく垢抜けないところが若く見せているのだろうけど。 

この仕事のよくないところは、お客さんが、このご時世に飲み歩いている人間ばかりであること。それだけ、でも重大だ。この仕事をやっていることを伝えたら皆私と会ってくれなくなるかもしれないな、とさえ思う。

 

広島に行きたいと思い続けて1年余り、記憶の遥か彼方になっていたライターズインレジデンスin尾道の募集が始まっていたことを知り、大急ぎで申し込んだ。来年1月に、1週間の間ゲストハウスに滞在する。本当に、震えるほど楽しみ。町の人や、同じく滞在する物書きたちとの交流も楽しみだ。前回の日記で旅行に行きたいと書いていたがまさかこんな形で実現するなんて。私は旅をするなら、暮らすように長期滞在したい派なのでぴったりの機会だ。呼ばれるってこういうことなんだろうか。

一応、このフリーター生活も今年度で終わりにする予定なので、最後のバカンスのつもりで楽しみたい。けれども多分、尾道、一度訪れたら住みたくなってしまうんだろうなと思う。映画館も古本屋も喫茶店もあるし、海もあるし猫もいるし、そんな街絶対に好きになってしまう。階段や坂の多い街なので老後の住処には厳しいかもしれないから、足腰が元気なうちに少しでも暮らせたらいいな、と思う。Aちゃんはついてきてくれるか謎なので、もしかしたら人生初の一人暮らしかもしれない。なんて、あるかもわからないことを徒然なるままにかんがえるのはたのしい。

 

10月には札幌に行く予定もある。文学フリマ札幌に出展する予定なのだが、果たしてできる状況になっているのかわからない。文フリはできたとしても、観光は憚られるような感じだったら悲しい。せっかくの札幌なのに……。自分はワクチンを2回打ち終わったけれど、結局変異株が流行っていて、それほど安心感がない。まだ1回も打てていない人が大勢いるのに、3回目のことを考えるのは難しい。

 

8/20。フジロック始まる。正直言って開催は支持できない。と思った。辞退した人たちは本当にえらいと思う。ただ生活がかかっている人も大勢いるわけで、そんな人たちを批判することもできない。参加者が知り合い含め多数いることにもショックを受けたけれど、音楽を楽しみたいというより、助けたい、応援したいという気持ちが強い人も多そうで辛い。なぜ補償がないんだろう。新潟だって病床が足りていないだろうにロッキンのように地元からの中止の要請もないのは、つまり湯沢の観光産業も相当ギリギリなのだろう。フジロックも存亡の危機らしい。気が遠くなってしまう。なんとか耐えてほしいけれどそのためにはあと1年で本当に終わらせなければならない。そんなこと可能なんだろうか。いまさらロックダウンができるようにという要請をしているが、そんなの何年かかるのだろうと思ってしまう。助けてオードリータン(チェンソーマンの捩りなのにみんな気付いてくれるんだろうか、これ……)。